白岩焼のお地蔵様

【白岩の古刹・雲巌寺】

 

 和兵衛窯が窯をかまえる白岩地区には、白岩焼よりさらに古くからこの土地の歴史を連綿と伝えるものがあります。それが今から550年ほど前に白岩城主によって創設された古寺・雲巌寺です。

 民家の立ち並ぶ白岩街道から一転、杉の巨木の間を歩き門をくぐると眼の前には四季折々の風情を見せる伽藍がひろがります。秋田県有形文化財指定の山門を始め、たくさんの見所で知られるお寺でありますが、白岩焼とのご縁は約200年前、天保9年に始まります。

 

【白岩焼千体仏】

 

 1838年(天保9年)、当時の雲巌寺住職は地蔵仏一千体を白岩焼窯元に作らせ、お堂を建ててこれを祀りました。しかし「拝むと子供が丈夫に育つ」、「財産が増える」などの言い伝えから借用する者が続出し、お地蔵様の数は減り続けました。明治44年には当時の白岩焼関係者が510体を補充しましたが、その後も長らく千体が揃うことはありませんでした。

 

 

 

 【再び千体仏が揃うまで】

 

 和兵衛窯では開窯の頃から、白岩焼の伝統を受け継ぎ、白岩のお地蔵様を作り続けて参りました。そして、2006年(平成18年)、地元の有識者である古郡蔵之助氏の依頼を受けて新たに260体のお地蔵様を制作しました。古郡氏の寄進によって雲巌寺のお地蔵様は数百年ぶりに千体が揃いました。

 

 

【現在の千体仏】

 

 現在、角館町文化財指定となった千体仏堂には、江戸期のもの、明治期のもの、和兵衛窯製のものが肩を並べて安置されております。その様子は、紆余曲折を経ながら、この土地の人々の生活と祈りとを見つめ続けてきたお地蔵様を象徴しているようです。

 

 

 

【白岩のお地蔵様】

 

 和兵衛窯では現在も「白岩のお地蔵様」をひとつひとつ手作りしております。雲巌寺千体仏の物語と共に、土づくりならではの柔和な佇まいを伝えていきたいと願っております。

雲巌寺 

 角館町市街地より東へ五キロ、和兵衛窯より徒歩五分の場所にございます。境内、伽藍も公開されています。

〒014-0301 秋田県仙北市角館町白岩前郷3ー3 【TEL】0187(55)1497

季節のご挨拶

 雪マークの天気予報にびっくりしながらも、今年最後の窯出しを無事に終え、ほっと一息の本日です。年内最後の展示はたいへんお世話になっております、秋田市新屋の「眞理」さんで。和の器を中心に新作をたくさんご用意いたします。晩秋のおでかけにぜひぜひお運びください。

(更新日2017年11月18日)